google論
オルタナティブブログ(栗原氏)「Googleの暗黒面について」、池田信夫blog「グーグルという神話」を読んで。
「暗黒面」という言葉は、月刊文藝春秋の取材時の表現のようだけれど、(私が言うのも何だが)そんな言い方をしなくても、と思う。「google のビジネス デシジョン」でも書いたけれど、google は株価あるいは自社の価値を高めるために普通の判断を下しているに過ぎない。google は経営者が好き勝手に判断できるガレージショップではないのだ。
「AdSense狩り」も広告主に対する責任(あるいは免責の理由付け)を優先したという見方ができるし、中国の検閲の件も市場拡大(=株主の利益)を優先すれば当然の判断だろう。池田氏の指摘する「帝国建設」行動についても、google というブランドを cutting edge に見せるために必要なことなのだろうと思う。少なくとも google には「検索エンジン」という高収益源があり(これはハリボテIT企業との決定的な違いだ)、そのわずかな利益をこうした投資にまわすことで、もっとも大事なブランド力の維持を図っているのだと思う。たとえば、google は google maps や google calendar で収益を上げる必要はないが、これらによって google のブランド力が確立されていけばよいのだろう。そして、今のところ、これは成功しているように思える。
どの検索エンジンも、「たいして違いがない」なら、ブランド力の高いものを選ぶのが人情だ。その意味では、彼らが実績のないエンタープライズ分野へ進出といっても、あまり現実味を感じないけれどね。
ただし、ほんとうに「たいして違いがない」かどうかは、立ち止まって考えるべきかもしれない。防御体制を取っているようではあるけれど、どうも過度な SEO が google の検索に影響を与えているような気がする。時間があるなら、色々な検索エンジンを試してみるのがよいだろうね。(だいぶ違うけれど)新聞を色々取って、色々な見方を勉強するようなものかな。