もうひとこと言っておくか ~ ネット規制の技術的課題
昨日のエントリに補足。というか、長々と書いた割には、自主規制どまりかよ、という結論になってしまった。これって結局は「親任せ」じゃんか。フィルタリングソフトとかペアレンタルロックとか、親が対策を施さなければ、有害図書の自動販売機と変わらない。バカ親から子供を守る法はないのか? 親だけじゃなく社会的にとか、青少年保護育成条例とか言っていたのはどうしたんだ、と
自問する。
法規制が難しさと感じるのはネット、というかパソコンの特性にある。「未成年(18歳未満)にはフィルタリングを強制」というのは、携帯なら使用者の年齢を登録することで可能だろうけれど、パソコンってどうやるんだろう。
パソコンを買う時に、個人情報を提供することはないし、自分の過去を振り返っても、
子供より親の方がパソコンの操作に疎い家庭はいくらでもありそうだ。
「○○ちゃん、お母さんにはわからないから、自分でフィルタリング設定しておいてね」なんて間抜けな状況は容易に想像できる。まして、親がパソコンできないなら子供はパソコン使っちゃいけませんというのも非現実的、というか、かわいそうすぎる。
そんなこんなで、(親によって)フィルタリングが正しく適用されていなければ、ネット上は「なりすまし」が可能だから、未成年だろうと誰だろうと「大人のふり」ができる。参加者が「大人のふり」をして隠語を使ってコミュニケーションをとり、運営者が「気付かないふり」をすれば、ネット規制法が成立したとしても取り締まれないんじゃないだろうか(Winny だって、判決文を見る限り“悪意”の認定は親族とのメールが根拠となっており、表向き「著作権は守ろう」と言っていたのを“本気じゃないだろう”と邪推されたわけではない)。このあたり、法案ってどうなってるのかな。
現実社会では、有害図書を対面販売に限定し、(理屈の上では)不審ならば身分証を提示させるとか、成人映画の入場時に外見で判別するわけだが、ネットではそれが難しい。どこからか「
そこでトレーサビリティですよ」という声が聞こえてくる気もするが、年齢だって個人情報だから、提供するのが嫌だって人は多いだろう。というか、今のところハードル高すぎ。であれば、自主規制レベルにして、フィルタリングをかけたい(かつ、かけられる)親だけがフィルタリングをかけて、フィルタリングソフトは精度を上げることにいそしむ方が現実的なんじゃないかって気がしてしまうのである。いや、やっぱり
小倉弁護士の参戦を待つしかないか。
※余談。Vista のペアレンタルロックを使えば、とりあえずサイトの制限はできるし(ホワイトリストだけとかレベル設定あり)、サイトの使用履歴を確認したりもできる(たぶん、Lepard や他のフィルタリングソフトでもできるのだろう)。完全とは言えないけれど、個人レベルで対策できる環境は、それなりにはできあがっているという状況はある。
とか考えていたら、「
「青少年ネット規制法に反対します」――MIAUとWIDEプロジェクトなど共同声明」(ITmedia)だって。
「青少年が『有害な』情報に全くアクセスできない状態で成人すると、情報の取捨選択や主体的な判断といったリテラシーを学ぶ機会が失われる。興味本位で『有害情報』サイトを作成する青少年や、成人してから多くの犯罪に巻き込まれる“情報弱者”の18歳が生まれるだけではないか」
“また村井純か”