mohno

ドメインに関する話題を取り上げます。と思いましたが、まあ色々と。

健康保険制度は維持すべきか

いや、まあ、そこまで批判的に思っているわけでもないけれど、小倉弁護士の「健康保険制度が崩壊して困るのは患者のみか,医師も困るのか。」に対する疑問がはてブでは収まりきらなくなってきたのでエントリを起こしてみる。最初の疑問はここ。
医療系ブロガーさんたちはしばしば,保険医療制度が崩壊しても困るのは患者たちであって,医師は困らないみたいな捨て台詞を吐きます。
ほんとうかなあ。まあ、医療系ブログなんてほとんど見ないけれど、そもそもこの「医療系ブロガーさんたち」の意見を、医療関係者の代表的な意見と受け取ってよいのだろうか。かなり古い記憶ではあるのだが、健康保険制度って、導入前は医療関係者から「無駄な医療の増加」やら「病院のサロン化」を懸念する声が出てきたのに、いざ導入したら、その懸念がある程度あたっていたにもかかわらず(収入が安定したのかどうか)、批判の声がすっかりおさまり、むしろ維持すべきって流れになってきた、という話を新聞か雑誌で読んだ覚えがある。

健康保険制度にしろ、JASRAC にしろ、道路特定財源にしろ、「特定の分野で使うための資金を強制的に調達する制度」があることは、その分野を生業とする人々全体にとって、少なくともビジネス面ではメリットがあるのは当然のことで、医療関係者全体の意見として「保険制度がなくなっても医者は困らない」と言っているとは思えないのである(まあ、本心を隠してハッタリをかけている可能性はあるけれど)。たとえば、法曹増員問題にしても、「これからは自己の権利をはっきり主張する時代です。裁判保険制度を新設しましょう」ってことにして、毎月給料から天引きされることにして、いざ裁判を起こすときの費用を保険料でまかなえるということになれば、きっと裁判も多くなり、弁護士の仕事も増えて、めでたいことこの上ないであろう(←嘘)。

閑話休題。

はてブでコメントしたとおり、保険制度がなくなったって病気になる人がいなくなるわけではないので“医者の需要”がなくなるわけではない。そう考えると、「困らない」と言っている医療関係者は、そういう需要を獲得できる自信があって「自分は困らない」程度で言っているのではないだろうか、とすら思える。ま、知らんけど。

もうひとつの疑問は、「ほんとうに患者は困るのだろうか」ということだ。小倉氏は、
窓口で支払う金額が現在の4倍以上になるとなったら,風邪を引いたくらいでは医者に行かなくなるのでは?
書かれているが、もともと風邪をひいたくらいで医者に行く人ってどれくらいいるだろうね。風邪ではないんじゃないかと思って、医者に行ってみたら、ただの風邪だったということはあるけれどね。かつてツービートのネタで、病院のサロン化を茶化して(病院の待合室で)「今日は○○さん、来ないね。どうしたの」「調子が悪いんだって」というのがあったなあ。

閑話休題。

だいたい保険料って月給に比例して徴収されるようだが、収入と病気のなりやすさが比例するという実証研究でもあるんだろうか(←もちろん皮肉)。それこそ「収入の再配分をしたいのなら、税金でやれ」と思うのだが。そもそも徴収される保険料ほどに病気するかなあとも思う。あ、この前、歯医者に行ったな。というか、また行かなきゃ。

閑話休題(←いい加減にしろ、と)

アメリカみたいに盲腸の手術で何百万の請求なんてことになったら、それはたしかにショックだろうけど、では貧富の差が大きいというアメリカでは、どうしているんだろうね、とか。そもそも、入院保険とか医療保険って普通に民間の保険会社がやっているわけだし、診療内容を保険会社がコントロールするといっても、いまだって保険診療の範囲は決められているし、民間だって「うちは、ここまでやりますよ」みたいな競争があればよいわけで、なんの問題もない気がする。まあ、保険なんて賭けみたいなものだと思っていて、私自身は生命保険にも入っていないんだけど。だから税金から保険料を控除するという制度には不公平を感じるわけだ。

話がそれた。

別に公的な保険制度をなくせ、とまで思っているわけではないけれど、アメリカみたいに民間保険がデフォルトだったり、イギリスみたいに税金ベースの制度だってあるわけで(wikipedia の受け売り)、「なくしたら深刻に困る」っていうものでもないんじゃないだろうか。あ、もちろん、なくそうとしたら過渡期に起きる問題はあるだろうけれどね。

posted on 2008年5月22日 3:15 投稿者 mohno

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