mohno

ドメインに関する話題を取り上げます。と思いましたが、まあ色々と。

ストールマンが偉大なのは、他人の権利侵害を奨励したからではない

よそ様であまり持論をぶちまけていると、それはそれで何なので、こっちにエントリを書いておこう。

私は、リチャード・ストールマンの主張(いわゆるGNU宣言など)には賛同しないけれど、ストールマンが自身の主張に従って行動しているのは素晴らしいことだと思う。言動一致。ストールマンは、著作物(というか、彼の場合はソフトウェアだけど)の自由を制限しようという権利者に立ち向かおうとするときでも、(少なくとも私が知る限り)決して著作権侵害を奨励したりはしていない。むしろ、そうした“自由度”のない制約されたソフトウェアがなくても済む世界を築くために、自ら率先してフリーソフトウェアを生み出してきたのだ。それも、“使える”ものを。

もちろん、ユーザーが「自由に使える方がいい」「安い(あるいは無料の)方がいい」と考えるのは当たり前だ。というか、これ聞くまでもないことだよね。税金は安い方がいいし、公共サービスは充実している方がいいし、他人の給料は安くてもいいから、自分の給料は高い方がいいとか、まあ、そんな主張にどんな意味があるのかわからないけれど。いや、楽曲のDRMとかで「自由度なさすぎ」と感じたり、「CDたけーよ」と感じることまで、やめろとはいわない。

だから、まあ、権利者いい加減にしろというのもいいけれど、自らが権利者の立場になるような人なら、自分の主張を否定するような行動しちゃいかんよ。言動不一致。他人の著作物は自由にすべきだが、自分の著作物は保護すべきだとか、市場で入手できなくなった著作物は自由に配布できるようにすべきだと言いながら、自分の著作物には頑として当てはめようとしないとか、改変しなかったら自由に配布していいという印をつけながら、改変せずに配布することは火をつけるようなものだと非難したりとか、わけわかんねー。ストールマンの爪の垢でも煎じて飲め。

※2008.6.13追記。小倉氏から以下のような興味深いコメントをいただいた。
自社のOSの仕様としてP2Pによる第三者が著作権を持つ音楽ファイルの違法共有をできなくするように自社の上司に進言スルでもなく進言を聞き入れない会社を辞職するでもない人は言動一致なのでしょうか?
私がいつ「OSの仕様としてP2Pによる第三者が著作権を持つ音楽ファイルの違法共有をできなくすべき」などと主張したのだろう。すでにはてブのコメントで返しているが、包丁で人を殺すな、ということと、包丁を作るな、ということは違う。小倉氏には、そんな区別もできないのだろうか。しかし、「透明の包丁」のように悪事に使うしか利点がないものであれば(あくまで仮定の話)、そのようなものを作るべきでないとは主張するだろう。

ついでに言えば、私はセクショナリズムにとらわれる方ではないので、社内で必要と思うことは他部署でも“進言”することはある(かつての上司を探し出してもらえば、私が“従順な社員”かどうかはすぐわかるだろう)。いずれにせよ、社内での提案は社内でやるべきだし、社外で愚痴をこぼして終わるだけでは何の進展も期待できないと思っている。

ところで、とても興味深いのは「私は言動不一致ではない」という指摘ではなく、「お前も言動不一致だろ」と(間違って)指摘しようとしたことだ。どうやら小倉氏自身は“二枚舌”という誹りを免れるつもりはないらしい。

posted on 2008年6月6日 21:56 投稿者 mohno

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