RealDVD と MYUTA とポケットU
米国における RealDVD に対する映画会社の訴訟について「私的複製目的のツールですら訴訟されてしまう米国フェアユース」と
皮肉ったところ、小倉弁護士に「私的使用目的で使用するツール(MYUTA等)さえ権利侵害と認定されるわが国よりましかも」と
返された。
まあ、法的な論理構成はどうであれ、感覚的には MYUTA は私的目的で複製するツールなのだから(※着信音のための加工が入る、という重要な点はあるものの)、日本の法律(または裁判所)はひどい、という気持ちになることがおかしいとまでは思わない。私自身、(消えてしまった)ナガブロさんの解説を読むまでは、「著作権的に真っ黒」であるとは信じ難かった。とはいえ、主張の根拠そのものが通りそうにないことは、MYUTA を担当した弁護士は事前に把握しておくべきだったと思うけれどね。
ふと思い出したのがポケットUだ。これもネットを使って自分が使うために複製らしき行為をするものだから、構成上は MYUTA に近い。事実、「著作権的に問題があるのではないか」と指摘していた専門家もいたくらいだ。しかし、そこに書かれていたコメントによれば事前に関係者に問題ないことを確認していたらしい。
以前のエントリに書いた理由の推測が正しいかどうかわからないが、「ネットを通じた著作物の複製」が常に著作権侵害と認定されるわけでもないわけだ。まあ、そうなったら、それこそホスティングビジネスに深刻な影響があるだろうけれどね。
つまり「MYUTA は、たんに合法化するための構成を間違えた」ってことではないだろうか。著作権者側は、結局のところ「自分のビジネスにマイナスの影響となる他人のビジネス」をつぶしたいわけだから(その是非は別)、そこへの対策が万全じゃなかっただけだと。そう思うと「日本よりはマシ」っていう話は、ずれている気がする。
余談として、「フェアユース」って「フェア」(公正)であることを条件とすべきだと思う。いみじくも中山氏が挙げていた例にあるとおり、違法コンテンツのダウンロードは、屁理屈をこねたところで“フェア”な行為じゃないだろう。DRM 破りだって似たようなもんだ。一部のオタクにとってのメリットを維持するために、大多数が権利者から敵視されてしまうような行為までを“フェア”だと言い張るのはやめてほしいところだ。