mohno

ドメインに関する話題を取り上げます。と思いましたが、まあ色々と。

レッシグ氏講演「クリエイティブ・コモンズの新たな役割」参加

参加“報告”ではなく、ちょっとした感想です。報告については、時間ができたら、いずれ(←ほんとか?)。

私がレッシグ氏が好きな理由は、押しつけをしないところだ。今日の講演でも「クリエイティブ・コモンズ(CC)は、ひとつの選択肢であり、すべての人に CC を採用すべきとは言いません」とおっしゃっていた。CC は、アーティストにとってチャンスになりうる。だが、すでに成功したアーティストに押し付けるようなものではないし、それは現実的ではない、そういう話をされていた。ふだん、レッシグ氏の話を読んでいる人には目新しいことではないだろうけれどね。この“現実感”は、リーナス・トーバルス氏にも感じるものだ。トーバルス氏も、オープンソースの力を信じているし、その分野で活動はしているけれど、「世の中すべてそうあるべき」という話はしない。あくまで選択肢なのだ。世の中は多様であり、色々な選択肢がある。私と同じ選択を、他の誰かもしなければならない、なんて法はない。それこそが“自由な社会”というものだ。

今日の話は、ものすごくざっくりまとめると、既存のコンテンツを REMIX するといった新しい文化が生まれてきているのだから、それを妨げないような著作権制度の改革が必要だというものだった。ただし、プロとアマチュア、(単純)複製と REMIX をマトリックスで示したうえで、自由にさせるのはアマチュアの REMIX コンテンツであり、プロコンテンツの複製については従来の著作権が有効であるとも話していた。幸いなことに・・・と私は思っているのだが、日本は、企業が個人に対してどんどん訴訟するという社会に陥ってはいない。もちろん企業は積極的にそうすべきだと思っているわけでなく、(どうせ懲罰的賠償金もないので)訴訟コストを負担したがらないという面はあるのだろうけれど。現実に、コミックマーケットも20年以上続いているし、ネット上の REMIX コンテンツに「削除依頼」がくることはあっても、訴訟沙汰になったという話はまず聞かない。質疑応答のときに、コミケの話を持ち出したら、よくご存じだったようで、「アメリカではすぐに潰されるだろうが、あのような活動が続いていることは素晴らしい」とおっしゃっていた。

講演の後、(最近このネタばかりでどうかと思ったが)ブック検索の和解について尋ねてみたが、「支持しない」と明言されていた(これは実は少し意外だったのだが)。著作権に義務を課すべきではないともおっしゃっていた。だが、惜しいことに、せっかくワイシャツの下に CC の T シャツを着ていたのにアピールするのを忘れた(いや、まあ、どうでもいいんだが)。それと、著書にサインをもらっている人もいたけれど、これは思いつかなかった。いや、惜しかったな、やっぱり。

posted on 2009年5月1日 23:52 投稿者 mohno

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