mohno

ドメインに関する話題を取り上げます。と思いましたが、まあ色々と。

2009年3月15日 - 投稿

伝統文化だからありがたがれ、とは言わないが
heatwave さんの「最近の若者に殺される文化などない」について概ね同意するのだけど、最後の部分だけ少し気になった。元の話は「最近の若者は日本の文化を殺そうとしているのではないか」というエントリ。同意するところから書いておく。子供の頃に父親(の世代)が演歌を好んで聴いていて、それを理解できないにせよ、いつかはああいうものを好むようになるのだろうかと漠然と思っていた。しかし、そんなことにはならず、私の音楽の好みは個人的な音楽全盛期でもある80年代で止まったままだ(とくにグランジあたりからは、さっぱりついていけなくなった)。だから、私は今の若者たちの聴く音楽をくだらないとか、昔はよかったと言うつもりはない。親の世代が、かつて私が好んだ音楽を理解しなかったように、今の私が若い世代の音楽を理解できないだけなんだと思う。まあ、中田ヤスタカはちょっといいと思ったけどね。同意できないのは最後の段落。さらに言えば、伝統文化だから守るべき、ありがたがれというのもおかしな話で、じゃあ自分たちはその伝統文化の何を知っているんだ、と。確かに金をかければ生かすことはできるけれども、活かさないなら文化として死んだも同然だと思うよ。もちろん、無思慮に“伝統だから”守るべきというつもりはない。伝統的な国技だからといって、受け継がれてきたものが、陰険なイジメ体質ということであれば、それは変えていかなければならない。あるいは男女平等とか自由とは程遠い「伝統」も少なくない。だが、伝統文化というからには、世代を超えて受け継がれてきた文化なのだから、まさに“そのことだけ”を理由にしても、「生かさなくてよいのか」を考えるに値する文化なのだと思う。そこにお金を投じることも含めてね。少なくとも「生かさなくていい」ことを決められるのは、その文化を知った上で判断すべきことであり、「何を知っているんだ」というままで言えることではない。たとえば、東京都は伝統工芸士という認定制度を作り、伝統工芸の販路を広げるための展示会を開いたりしている。そこには税金が投じられてもいるだろう。しかし、伝統を知らない人に知ってもらう活動をするのはよいことだと私は思う。今は未曾有の不景気だから、伝統文化よりも前に守るべきものが山ほどあるのかもしれない。だが、こういう時期だからこそ、民間レベルでの「需要と供給」に任せてしまうと、次の世代に受け継ぐことが難しい伝統がありそうだ。もっとも、元の話に出てきたクラシック音楽やバレエ、歌舞伎、舞台、オペラといった例は、いまでも需要があるだろうし、なくなることはないと思うけれどね。余談。映画『ホワイトナイツ』は、ミハイル・バリシニコフというバレエダンサーと、グレゴリー・ハインズという(タップ)ダンサーの2人が主役である。少し古い映画なのでストーリーはオーソドックスなものなのだけれど、このバリシニコフのダンスが凄い。ブロードウェイでトニー賞を取ったハインズのダンスとは比べモノのにならないことが素人目にもわかる。バレエダンサーの誰もがすごい、ってわけではないだろうけれど、ポピュラー音楽に比べてのクラシック音楽とか、フラワーアレンジメントに対する生花とか、どこかしら越えられない壁があるように感じてしまうことはある 続きを読む

投稿日時 2009年3月15日 23:39 投稿者 mohno : 0 コメント

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