ICPF は固定リンクくらい用意すべきだと思う今日この頃、研究セミナー「売れない学術書の著者が集まりグーグル電子図書館への対応を議論する会」に参加した。城所岩生氏は、異議申し立てをすすめる記事を書かれていて(はてブに書いたとおり、論拠には異論があるのだが)、今回のセミナーは議論の場にしましょうということも書かれていたので、(どこぞの会合よりも)期待していた。実際、学術書に関係する方々というせいもあるのか、参加者のレベルは高かったように思う。冒頭、東洋大学の山田氏が「説明をグーグルに求めるのはお門違い→相手は和解管理者」「著作権団体は、保護期間を延長するときには海外に合わせろというのに、今回の和解でアメリカのルールを押し付けるのは横暴という論理はおかしい」(←心の中で拍手したよ)「文芸書と学術書では立場が違う」という、至極、妥当な解説があり、それでもなお、著作者の不安があることから、このセミナーを開催することにしたという説明があった。続いて城所氏が登壇され、IT+PLUSの記事に書かれていたような話をされた。やや誤認と思われる部分もあったが、そこは逐次指摘させていただいた(言い訳するようなことでもないが、もちろん険悪な雰囲気になどならなかった)。どうやら学術書関係の出版社では「この件については、電子出版や二次使用への委任と同様に、対応は出版社におまかせください」と言われているケースがあるようだ(まあ電子出版権を契約で明示しているなら、不当ということもない気はするが)。もともと、アメリカでは出版社が著作権を持つのに対し、日本では著者が著作権を持ち、出版社は出版権(契約によっては電子出版権などを含む、逆に契約がないことも)しか持たないことも多いので、「出版社に、いつでもご相談くださいと言われても、出版社側に都合のいい回答しかくれないだろう」と言われていたのが印象的だった。いずれにせよ、問題は和解の「意図」ではなく「メカニズム」だと思うので、今回のようなセミナーに参加している人たちの著書については、それほど不安に陥れられるということはない。問題は、そういう懸念を持たない著者たちの作品なのだから。ところで、直接関係ないのだが、日本の国会図書館のプロジェクトについて取り上げた流れで、日本文藝家協会らしき人が「1700部印刷する中で図書館に700部買ってもらうようなケースがあり、重要な収入源になっている」という話をしていた。一方で、城所氏は「図書館は新刊本を買ってくれるなといわれることもあるらしい。おかげで人気の本は何カ月も待つことになる」という話を紹介されていた。それって「図書館に需要のない本だけ置いとけってことかー」と(心の中で)叫んだよ。※2009.5.20追記。
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